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”脳鍛えるには運動しかない” を紐解く その5

ハーバード大学精神科のジョン・レイティ先生の著書を紐解いています。
”脳を鍛えるには運動しかない”
第一章 革命へようこそ
第二章 学習
第三章 ストレス
第四章 不安
第五章 うつ 
第六章 注意欠陥障害
第七章 依存症
第八章 ホルモンの変化
第九章 加齢
第十章 鍛錬

第五章 うつ
1970年、私(ジョン・レイティ氏)は精神医学の中で働きはじめた。
その頃、ノルウェイの病院でうつ病患者に治療として抗うつ薬か、
運動かどちらかを選ばせているという記事に驚愕した。当時抗うつ薬が
臨床に導入されその効果に驚いていたころだったからだ。
もうひとつのブームはランニングだった。キャンディス・パートが脳内に
アヘン様物質の受容体を発見。体にモルヒネ様物質(のちにエンドルフィンと名付けられる)があり
痛みを抑える仕組みを示唆した。ランナーズ・ハイという言葉もこのころ生まれた。
カリフォルニア州バークレーで行われた、“アラメダ群研究”では8023人を対象に1965年から
26年間にわたり、運動をしなかった人は運動した人より、1.5倍うつになる率が高いとした。
1999年にフィンランドで、2003年コロンビア大学で行われた研究でも似たような結果だった。
運動はエンドルフィンを増やすだけでなく、神経伝達物質をすべて調節する。
運動はドーパミンも放出させる。セロトニンにも影響する。
1999年ジェームス・ブルメンタ-ルは運動と抗うつ薬SSRIとの比較実験をした。
患者156人を運動グループ、薬グループ、両方グループにわけた。
3グループともうつが大幅に緩和した。さらに6か月後、運動だけのグループは
長期いい状態が継続した。抗うつ薬が効かない患者に運動が効果があった症例もあった。
うつ患者の脳MRIで白質に明るい斑点を発見した。またうつ患者の脳の海馬は通常より小さい。
今ではうつは脳の感情回路が物理的に変化したものだと考えられている。
回路の接続機能がうまく働かないのだ。1990年、脳由来神経栄養因子(BDNF)が
コルチゾールの攻撃からニューロンを守っていることが明らかになった。
マウスの脳にBDNFを注射し、電気ショックを与える実験ではBDNFを注射した群がすばやく逃げられた。
ラットに運動させながら抗うつ薬を投与する実験では脳のBDNFが2.5倍に増えた。
ロナルド・デュマンは2006年BDNFとうつの治療をまとめたが、電気ショック療法が
一番BDNFを増やしたそうである。ヘレン・メインバーグは脳深部刺激療法をおこなって
うつの治療をした。ターゲットにした膝下野は全部帯状回の先端にある。
運動がうつによいのは、脳幹が刺激され、やる気がわいてくることだ。BDNF、
その他の因子も運動により増えるからである。
問題は運動とうつの検査で困ることは約半数がドロップアウトしてしまうことだ。
うつの患者に定期的に運動をやってもらうのは大変なのである。
トリヴェディとダンは80人のうつ患者を運動の強度で5群に分け実験した。
しっかり激しい運動をした2つのグループでうつの値を示すテストが半減した。
この激しい運動というのは、週3回、1回に1400Kcalを所費する運動メニューであった。
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