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”脳を鍛えるには運動しかない” を紐解く その6

ジョン・レイティ著“脳を鍛えるには運動しかない”を紐解いています。
第一章 革命へようこそ
第二章 学習
第三章 ストレス
第四章 不安
第五章 うつ 
第六章 注意欠陥障害
第七章 依存症
第八章 ホルモンの変化
第九章 加齢
第十章 鍛錬

第六章 注意欠陥障害ADHD
私(ジョン・レイティ氏)は1994年に“へんてこな贈り物~誤解されやすい
あなたへー注意欠陥・多動性障害との付き合い方”を刊行しベストセラーになった。
これにより多くの人が注意欠陥障害ADHDを知った。現在ADHDに関しては
研究が進んでいる。オーストラリアで2000組の一卵性双生児を調べた結果、
片方がADHDだと91%の確率でもう片方もADHDだという結果であった。
つまり遺伝が関与しているということである。1990年にはアラン・ザメトキン
がPET(陽電子放射断層撮影装置)を用い脳の違いに言及している
。ADHDの患者の脳は働きが10%落ちており、特に前頭前野に違いが大きかった。
注意欠陥障害ADHDという言葉が初めて登場したのは、
1980年“精神疾患の診断統計マニュアル 第三版”だった。ADHDの子供はすぐわかる。
じっとしていない、ひとつのことに取り組めない、衝動的、攻撃的、整理整頓ができない、
などの特徴があるからだ。ただしスポーツで秀でる子供も多い。
特に複雑な動きを入れたスポーツの方が、有酸素運動だけのスポーツより、
子供の成績を改善させた報告がある。
注意システム回路の調節はノルアドレナリンとドーパミンである。ADHDはこれにむらがある。
青斑核から伸びているノルアドレナリンを運ぶ軸索は腹側被蓋領域VTAから伸びている
ドーパミンを運ぶ軸索とともに扁桃体のニューロンに結合している。突然攻撃的になるのは
扁桃体の調節がうまくいってないからだ。ドーパミンも側坐核いわゆる報酬中枢に信号を送っている
。報酬中枢は何に注目すべきかを前頭前野に伝える役割がある。
前頭前野は作業記憶の拠点であるが、ADHDに関わっている。作業記憶は遂行機能すべての
根幹である。ADHDの人が時間管理が下手なのはこういうわけだ。
情報に注意が向けられればそれでよいのではなく、その情報が脳内でスムーズに流れることも
重要である。小脳は脳の体積のわずか10%であるが、ニューロンの半分を有している。
小脳は前頭前野と運動皮質に情報を送っているがその途中で大脳基底核を通る。
そこはまるで、自動車のギアのようなものである。黒質が出すドーパミンによって
調節されている。ADHDの人は常に高速ギアに入ったままのようなものだ。
大脳基底核のことはパーキンソン病の研究からもたらされた。
パーキンソン病は大脳基底核のドーパミンの不足で起こる病気だからだ。
興味深いことは運動と注意力の深い結びつきだ。だからADHDの子供は武術を
やらせると改善するのだろう。失読症(ADHDの30%にみられる症状)
に運動を通じて治そうとする方法がある。フランク・エリオットは多くの囚人について調べ、
その80%に幼少時、深刻な学習障害があったことを発表した。
自分の外来患者に注意力という点でみてみると、不安、うつ、薬物依存患者の中に
注意システムがよく働かない人がいることがわかってきた。軽いので見逃されていたのだ
。こういう患者にADHDの薬を処方するともとの症状が改善した。
メイヨー・クリニックは1976年から1982年に生まれた子供5718名を対象とした
追跡調査を行った。19歳までで7.4%にADHDが認められ、有病率は16%の可能性と
のことだった。ADHDの子供は40%が成長になり症状緩和するが、前頭前野の発達が
20歳代前半であるということは偶然ではない。定期的な運動は脳の特定な部位に
新しい受容体が生まれ、ノルアドレナリンとドーパミンのベースラインを上げる。
運動は覚醒中枢においてノルアドレナリンの調節をする。ロドニー・ディシュマンは
ADHDの子供と運動について調べた。男子と女子で反応が違った。男子は激しい運動により、
症状が改善するが、女子はそうではなかった。そもそも女子は多動が少ない。
ドーパミン・ニューロンの感受性であるが、男子女子とも向上したが、
男子は酸素摂取量が最大となる運動が最大の効果であったが、女子は65-75%の量の
運動が効果が最大となった。エイミー・アーステンはノルアドレナリンとドーパミンは
前頭前野の“信号対雑音比”も向上させているとした。ノルアドレナリンがシナプスを通る
信号の質を高め、ドーパミンは不要な信号を受け取らないよう、つまり雑音を抑えているという。
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