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”脳を鍛えるには運動しかない” を紐解く その7

ジョン・レイティ著“脳を鍛えるには運動しかない”を紐解いています。
第一章 革命へようこそ
第二章 学習
第三章 ストレス
第四章 不安
第五章 うつ 
第六章 注意欠陥障害
第七章 依存症
第八章 ホルモンの変化
第九章 加齢
第十章 鍛錬

第七章 依存症
依存症について最初のてがかりは偶然から見つかった。1954年、ジェームズ・オールドらは
ラットの脳に電気刺激を与えて実験していた。ある日脳の間違った場所に
電気刺激を与えた所、興味深い所見が得られた。ラットが刺激を欲しがり、
電気刺激器に何度もやってきたのだ。刺激を与えた場所は側坐核(報酬中枢)であった。
中毒をおこす、アルコール、ニコチン、カフェインなどは側坐核の
ドーパミンを増やす。報酬中枢はADHD(注意欠陥障害)と依存症、両方に絡んでいる。
ADHD患者に薬物依存が多いのは偶然ではなかろう。薬物によって
大量のドーパミンが放出されると、脳はその薬物に注意を向けることが
生死にかかわるくらい重要だと誤解してしまう。
薬物使用が薬物依存になっていくには脳の構造変化が生じるからだ。
現在科学者たちは、依存症を慢性疾患ととらえている。
報酬が脳の注意を引くと前頭前野はその感覚を詳しく記憶するよう海馬に支持する。
薬物依存の場合は薬物を摂取するたび、ドーパミンがあふれ、その記憶が
、強化される。コカインは前頭前野の神経を傷つけ灰白質まで減らすことが
わかっている。遺伝子の異常に関してはD2R2遺伝子異常がわかっている。
この状態だと、ドーパミン受容体が少なく、ドーパミンレベルが低いのだ。
そして高率に依存をおこす。またコカインのような薬物は
D2受容体(ドーパミン受容体)を傷つけることがわかっている。
脳内でドーパミンが放出され続けると受容体が劣化する。
つまり同じ快感を得るために、より多くの薬物量が必要となってくるのだ。
2004年のロンドンでの実験ではアルコール依存者40人を2群にわけ、
一方にエアロバイクをこぐ運動をさせた。すると劇的にアルコールからの渇望が抑えられた。
依存物を絶つと体は生命の危険を感じる。依存物を絶つことで、
非常な不快感が生じる。これは数日間で消える。その後、脳のシステムは
長期不安定な状態におかれる。この状態の時ストレスがかかると脳は緊急事態ととらえ、
また依存物がほしくなる。
ランナーズハイのことは30年前から注目されていた。1990年、マリファナの活性成分THCが
脳内で特殊な受容体につくことがわかった。ということは脳内でTHCに似た自然物質があるはずだ。
そこで発見されたのが、神経伝達物質エンドカンナビノイドだった。
これには2つある。アナンダミド、2アラキドノイルグリセロールだ。
運動するとこの2つの物質は体と脳で作られる。血流に乗って全身に送られ、
脊髄の受容体を活性化させ、苦痛のシグナルが脳に届かないようにする。
まるでモルヒネのようだ。さらに報酬系と前頭前野に行きわたり、
ドーパミンに直接影響を及ぼす。結果、マリファナと同じような陶酔感が生まれる。
アル中ラットの実験で、酒を断ち、運動により、新生ニューロンができ、
海馬が再生することがわかった。
依存症をモラルの欠如によるものではなく、神経の機能不全としてとらえると、
それは治療できるものとして形を持ち始める。簡単に治すことはできないが、
運動を利用すれば、はるかに治療は容易になる。

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