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ミトコンドリアの新常識 を紐解く その3

ミトコンドリアの新常識 を紐解いています。 

第一章 ミトコンドリアの本当の姿
第二章 ミトコンドリアの働き
第三章 ミトコンドリアと健康
第四章 ミトコンドリアとともに生きる

第三章 ミトコンドリアと健康

ミトコンドリアの天敵は活性酸素である。活性酸素とは酸素が形を変えたもの。スーパーオキシド、過酸化水素、ヒドロシキラジカル、一重項酸素の4つである。ミトコンドリアがATPを作り出す際に化学エネルギーをいったん電気エネルギーに変える。この時ミトコンドリアには高い電圧がかけられた状態となり、特に電圧が高くなると電子が漏れ出てしまう。漏れ出た電子が酸素と結びつくとできるのがスーパーオキシドでさらに電子を吸収すると過酸化水素になり、さらに吸収するとヒドロシキラジカルになる。活性酸素は酸化力(さびさせる力)がとても強い。酸化は非常に激しい反応である。ただし、活性酸素は悪さばかりをしているわけではない。強い酸化力を使って、最近やウィルスから体を守る免疫をなっていたり、癌細胞を死滅させたりする。遺伝子は壊されると老化のスピードが速まってしまう。遺伝子を活性酸素から守る仕組みとは、ATPを作り出すところ(ミトコンドリア)と遺伝子が必要な部分(核)を細胞内でわけてしまうことであった。ATPを効率よく作り出す時に、どうしても高い電圧をかけなければならないので、活性酸素はどうしても発生してしまうのだ。脂肪がたまりすぎるという事態は想定外。がん細胞が出現すれば、やっつけようというしくみが働くが脂肪に対してはそうではない。進化の過程でエネルギーが貯まるという状態ははじめてであった。経験がないので対処できないのである。
ミトコンドリアと糖尿病は深いかかわりがある。通常、糖は骨格筋細胞や脂肪細胞にとりこまれる。中性脂肪が分解してできる遊離脂肪酸という物質がある。この遊離脂肪酸は血液中を流れ骨格筋細胞のミトコンドリアに取り込まれ、エネルギーを作り出すが、肥満などで脂肪がたまりすぎた場合、血液中に常に遊離脂肪酸がある状態となる。こうなると骨格筋細胞や脂肪細胞はわざわざ糖と取り込まなくなる。その結果、常に高血糖という状態になる。ミトコンドリアの働きが悪くインスリンが分泌できない場合もある。インスリン分泌細胞は糖が増えミトコンドリアが作り出すATPが増え高血糖を認識する。ミトコンドリアの働きが悪いとATPを作り出さず、高血糖を認識できず、高血糖が続き糖尿病となる。また運動不足によって筋肉のミトコンドリアを使わないとミトコンドリアの量が減り、糖尿病が悪化していくという悪循環に陥る。予防としては、糖の過剰摂取を防ぐ。筋肉を使いミトコンドリア量を減らさない。つまり糖を使用しATPを作り出させる作業をすればよい。筋肉量が減る、つまり痩せすぎはさらに悪い。筋肉量が減るとミトコンドリア量も減るからである。年をとっても適度に運動し筋肉量を維持するのがよろしい。
癌とミトコンドリアも関わりが深い。不要になった細胞をきれいに死なせるアポトーシスはミトコンドリアがその役割を担っている。転移しやすい癌と転移しにくい癌との差はミトコンドリアDNAの遺伝子異常が関わりがあるという報告がある。ミトコンドリアDNAの遺伝子配列がかわり、活性酸素が発生しやすくなり、癌が転移しやすくなったということである。また治療に使う抗がん剤が有効かどうかにミトコンドリアDNAが関与しているらしいことがわかってきた。最近、アルツハイマー型認知症とミトコンドリアとの関係が研究されている。アルツハイマー型認知症は老人斑(アミロイドβペプチドが主成分)ミトコンドリアに入り込み、代謝を妨げ、神経細胞が死んでいくと推測されている。アルツハイマー認知症を発症する前の脳を調べた所、活性酸素の残骸物がたくさん認められた。これは発症してから活性酸素が増えるのではなく、発症前にミトコンドリアの働きが落ち、活性酸素が増え病気を発症すると推測される。これは、今後、アルツハイマー病の治療や予防薬の開発に役立つことだろう。
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