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抗加齢医学会講習会 レポートその1

先日行われました抗加齢医学会講習会のレポートを書いています。

オートファジーと細胞内品質管理
〇タンパク質分解による細胞個体機能の制御としては以下がある。①異常たんぱく質の除去をして細胞内浄化②アミノ酸産生して飢餓適応③タンパク質の機能変換をしてストレス応答、転写制御、増殖分化、シグナル伝達 ④抗原提示による免疫応答
〇そもそも体重70Kgのヒトで一日70gのタンパク質を食事より取っているが、体内ではタンパク質のリサイクルにより200gものタンパク質が生合成されているのだ。3倍の量にあたる。
〇細胞内タンパク質分解機構としては2つある①リソゾームを使った非選択的オートファジー②選択的なユビキチン・プロテアソーム系
〇ユビキチン系によるタンパク質分解制御:分解したいタンパク質にユビキチンが付くそれを認識してプロテアソームに入り分解する。タンパク質にユビキチンが付くのに働くのがユビキチンリガーゼという酵素であるが、これがなんと1000種類ある。ゲノム20000種のうち5%にあたる。いかにタンパク質を分解することに気を使っているかということなのだ。
〇ユビキチン・プロテアソーム系の分解気質としては変性タンパク質、ウィルスタンパク質、転写、代謝タンパク質などであり、ここが異常となると神経変性疾患(パーキンソン病、ポリグルタミン病、ALS)癌など
〇ユビキチン・プロテアソーム系の異常と疾患:神経変性疾患、がん、など
〇細胞質内でのタンパク質のオートファジーによる分解の仕組み:分解される細胞質の一部が膜で囲まれオートファゴとなる⇒分解酵素を含んだリソソームと融合する⇒タンパク質分解⇒生じたアミノ酸は再利用される。
〇実は細胞内はタンパク質だらけ(何もない空洞のようにみえるが)
〇実験的には細胞に飢餓状態(2時間くらい)をつくりオートファジーを作っている。直径1μmくらいである。
〇オートファジー研究はこの5年で一気に広がった。オートファジーはさまざま関連があるのだ。:飢餓適応(アミノ酸産生)。細胞内浄化。受精卵発生。長寿。がん抑制。抗原提示。細胞内細菌分解など。
〇オートファゴゾーム形成に必須な遺伝子:ATG1~18
〇オートファゴゾーム形成の分子機構:インスリン、アミノ酸低下(おなかがすいた)がシグナル⇒mTORC1⇒ ULK1小胞体上に伝わる。⇒オートファゴゾーム
〇通常細胞内では24時間絶食で十分オートファゴゾームを見ることができるが、脳細胞は24時間絶食でも見ることはできない。おそらく脳にはバックアップ機構があるのだろう。
〇出生直後オートファジーは突然活発になる。新生児は出生に伴う飢餓をオートファジーでしのぐ。だがしかし、人生最初のオートファジーは受精直後である。
〇オートファジーは初期胚発生の栄養維持に必須。母のタンパク質を利用して自分のタンパク質を作っているのだ。
〇細胞内に異常(変性)タンパク質が蓄積する疾患:ポリグルタミン病、アルツハイマー病、パーキンソン病、ALS,プリオン病、など
〇オートファジー亢進による神経変性疾患治療の試みがなされている。動物実験レベルではラパマイシン(mTOR阻害剤)を使用する。
〇オートファジーは変性したミトコンドリアもターゲットにする。ミトコンドリアの品質管理にも重要なのだ。
〇加齢とともにオートファジー活性は低下するらしい。いくつか報告あり。
〇カロリー制限で オートファジーは活性化するらしい。いくつか報告あり。
〇オートファジー研究はあらゆる分野でこれからますます進展するだろう。
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